会社の税金

法人設立の注意点

これまで個人事業主としてご商売をされてきて、これから法人としてご商売をされていきたいという方に向けて主要な注意点をまとめてみました。

【1】役員報酬の制限

 役員報酬は会計期間開始の日から3ヵ月以内に決定し、原則としては次の定時株主総会(翌会計期間開始の日から3ヵ月以内)まで変更できません。また法人税法上は登記簿や定款の役員だけではなく実態として役員と同じような立場にある人物も役員としてこの制限をうけることとなります。

 詳しくは、「役員報酬は変えられない!!」、 「特殊!!会社のみなし役員」をご覧になってください。

【2】資金管理

 個人と法人は別人格であるため、法人の資金は明確な管理が求められています。役員の方の報酬は、預金からは毎月同額のお給料が同時期に引き落とさるようにする必要がありますし、会社の口座から引き出した現金が経費などで使いきれず、社長が持つような場合には貸付金として扱われます。
 貸付金として扱われると、法人から役員に対して利息の請求をする必要が生じます。また金融機関に借入などを申し込む際には、役員への貸付などが多額にあることは良い印象をあたえません。

【3】確定申告書の提出期限

 法人の場合には任意の事業年度終了の日から2月以内です。個人の確定申告より15日程度期限が短くなっておりますので、お早めの対応をお願いします。

【4】法人設立又は精算の費用

 株式会社の設立には各種士業への報酬を除いて、一般的に20万円~30万円程度の費用が必要となり、清算の場合にも同程度の費用がかかります。

【5】赤字でも法人住民税均等割が課税される

 法人の場合には赤字でも住民税均等割額がおおむね7万円程度課税されます。(会社の規模により増加する可能性がございます。)

【6】社会保険の負担

 個人事業者の場合には従業員が5人までは健康保険と年金保険への加入は任意ですが、法人は規模に関わらずに健康保険組合と厚生年金保険の加入が義務付けられ、その費用は従業員と折半となります。
 こちらは役員の方も同様です。その場合の保険料は会社負担分と個人負担分を合計すると30%程度となり、一般的には個人で支払う保険料の合計額よりも、会社で支払う保険料の合計額の方が大きいので注意が必要となります。

【7】個人事業の資産を法人へ引継ぐ場合の注意点

 個人事業者であった時に使用していた資産を法人に引継ぐ場合は、贈与、売却または現物出資であっても税法上は譲渡したものとして扱われ、法人又は個人の課税対象となります。

【8】消費税法の納税義務

 基本的には法人の設立後2年間は消費税が課されない免税事業者ですが、法人の設立時の状況または法人の設立後1年間の業績などによっては、そもそも免税事業者になれない若しくは免税事業者である期間が短くなります。
 また設立から2年間免税事業者であっても、ご商売の状況などによっては免税事業者ではないことを選択するほうが有利になる場合がございます。(輸出などの海外取引を行う場合、設立してすぐに多額の設備投資や商品に仕入れを行う場合など)

 詳しくは、「消費税にご用心2 ~消費税の納税義務~」をご覧ください。

まとめ

設立時の法人及び事業主様の状況や、設立後のご予定などについて税理士に
ご相談されることをお勧めいたします。