創業される方の80%程度の方は創業時に自己資金をご用意しております。創業にあたって借入などをせずに自己資金だけですませることが理想、と思われている方が多いのではないでしょうか?
しかし「会社のサバイバル能力を高めよう~創造業のススメ3~」でも記載したとおり、日本金融公庫などの創業融資を活用した企業の生存率は平均的な企業の生存率に比べてかなり高い傾向にあります。
理由はいくつかありますが、そのひとつとして自己資金のみで開業することのリスクの高さがあります。
ここでは自己資金のみで開業することのリスクをあげていきます。
①創業後のしばらくの支出は凄い
創業後はまず設備や営業所などの賃貸費用など初期投資などで多額のお金がでていきます。さらに殆どの場合、想定外の支出はつきものです。さらに多くの場合は、創業後すぐには売上があがらず、固定費部分と社長自身の生活費などで赤字が続くでしょう。
売上があがったとしても、入金までは短くても一か月、手形などで支払われた場合にはさらに数か月先ということもしばしばあります。
創業後しばらくのお金の減り方は凄まじいものがあり、最悪の場合には会社の運営に支障をきたしかねないのです。
②創業時は融資を受けやすい
創業時の融資は創業計画や創業者の財務的な健全性などにより評価されます。ただ一度、創業してしまうと、会社の実績などにより審査が行われます。赤字だからお金を借りようとはなかなかいかないのが現実です。金融機関は赤字や資金繰りが厳しい企業への融資は後ろ向きです。
創業計画書どおりに企業が運営できないことも予測しつつ、創業融資などにより資金的なゆとりを持っておくことをぜひおすすめします。
③資金調達のノウハウ
会社を運営していると、大量の資金が必要な場面が必ずあります。設備投資をおこなう、あるいは高額な在庫を抱えなくてはならない場面などです。
こういった場合に資金調達のノウハウをもつことは非常に有用です。
このノウハウがないと、必要になった時には借入が難しい状態であったり、必要なタイミングで資金を用意できなどの弊害が生じるでしょう。
このような問題が生じないためにも、創業融資をうけ、金融機関との付き合いを積み重ねていくことをおすすめしております。