※2020年9月14日時点の情報を基に作成した記事です。
創業時の融資には日本政策金融公庫の行う「新創業融資」と各都道府県や自治体の制度融資の一部の「創業融資」があります。
この2つの融資の諸条件は変化していってはいるのですが、主な相違と利用上の注意点についてまとめていきます。
各融資の概要などについてはこちらのリンクでご確認ください。
主な相違点
①申込み期間
日本政策金融公庫「新創業融資」→開業又は事業開始後税務申告を2期終えるまで
都制度融資「創業」→「開業または事業開始後5年まで」
②雇用創出等の要件
日本政策金融公庫「新創業融資」→あり
都制度融資「創業」→なし
雇用創出とは事業で人を雇うことではありますが、アルバイトやパートを雇う場合などでも要件を満たし、また創業して直後でなくとも近い将来に雇うという場合には問題ありません。
③融資限度額(運転資金)
日本政策金融公庫「新創業融資」→1500万円まで
都制度融資「創業」→・開業前 自己資金に1000万円を加えた額まで(2500万円が限度)
・開業後 2500万円まで
④金利
金利はご融資を受ける方や条件によって微妙に変化するので一概にはいえないのですが、
注意すべきは制度融資の場合には信用保証協会への使用保証料が発生するという点です。
もしも金融公庫と制度融資で条件を比較するのであれば、信用保証料の存在も忘れてはいけません。
⑤自己資金要件
日本政策金融公庫「新創業融資」→創業資金の1/10
都制度融資「創業」→なし
まとめ
この相違点だけをみてしまうと、日本政策金融公庫「新創業融資」の方が融資に関する諸条件が厳しいように思われますが、公庫と制度融資では審査基準が異なり、それにより融資の条件も変わってきてしまうので、実際に融資をうけてみないとわからないというのが現場を経験しての率直な感想ではあります。